香港碼頭日記

香港での生活を徒然なるままに、、、

エリートのモラル

学生時代、自分には官僚という選択肢は考えられなかったなぁ。大学受験以上に厳しい国家試験をパスしないといけない、給与は決して高くない、労働時間は異常に長い…。どうして勉強が出来るエリート達の多くが官僚を目指すのか、釈然としなかった。正直なところ「官僚というのは名誉職で、おカネに不自由しない人でないととても務まらないな…」と思っていた。しかも、昔であれば天下りという特権を手にすることができたのだろうが、それも年々難しくなっているらしいから尚更だ。

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まあ世の中そこまで俗っぽい考えを持っている若者ばかりではないだろうから、優秀で志の高い人たちが官僚として国を支えている側面はあると思う。でも日本でエリートと見なされている人たちって本当の意味でのエリートと言えるのだろうか?穿った見方をすれば、試験というゲームで得点を競うことに積極的に参加して、勝ち残ってきただけの人もある程度含まれているような気がしてならない。そして、そうした人たちにモラルの高さまで期待するのは酷なのかもしれない。

先日、日本電産の永守氏のインタビュー記事を目にする機会があった。永守氏曰く、「心や人間力は勉強以外のことをやらないと身につかない」と。さすがに知識以外にも勉強を通じて身につくもの(例えば辛抱強さとか)はあるような気はするが、今の教育の問題点の本質をついたコメントだと思う。

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