香港碼頭日記

香港での生活を徒然なるままに、、、

飛髪

そろそろ髪が伸びてきたので散髪に行こうと思い、以前同僚に紹介してもらった日本人の美容師がいる行きつけの美容院のウェブサイトで予約をしようとしたら…その美容師さんがいなくなっていた。手際よく無難な感じに切ってくれるので満足していたのに残念…。

しかたないのでネットで日本人美容師がいるところを検索してみると、たくさん出てくる。たくさん出てくるのだけれど…かなりお高い。1000香港ドル~とか普通にあってさすがに考えてしまった。ちなみに以前の美容師さんはカットとシャンプーで500香港ドルで、高いことは高いのだがまあ海外で日本人に切ってもらうことを考えたら妥当かなと思っていた。でもさすがに1000香港ドルはね。人前に出る仕事でもないし、正直髪の毛が邪魔にならなければ全く問題ない。

そんなことを考えていたとき、帰宅途中にふと目に留まったのがこれ。

一家単剪。いわゆる日本でいう1000円カットみたいなところ。きれいだし、空いている。

悪くなさそうだ。予約する必要もないし、カットのみで所要時間15分弱。もちろん値段もかなり安くて68香港ドル(フリードリンク込み)。これでいい、いやむしろこれがいい、と直観で決断して店に飛び込んだ。

まず店に入って券売機でチケット(68香港ドル)を購入。ほどなくして、椅子に案内されて広東語でどうしたいのか聞かれる。もちろん広東語で髪型の注文ができるわけもなく、身振り手振りで横と後ろをすっきりとしてもらうように伝える。香港人の男性の髪型の特徴として、かなり刈り上げている人が多いため、バリカンを使うときには「少々(siu siu)」と念を押しておいた。最後にちょっと前髪の切り方が足りなかったので、前髪をもう少しだけ切ってもらって完了。正味15分くらいだろうか。出来上がりも悪くない、というか頗る満足だ。

68香港ドル。普段意識しないと見過ごしがちだが、似たような床屋は街のいたるところにある。

いや、これはよい。散髪で節約した分で釣り道具を充実させるほうが自分の効用度ははるかに高まる。そういえば昔アメリカで生活していたときに、最初の散髪でマンハッタンにある日本人の美容師がいる美容院にいったら、チップを含めて100米ドル以上かかってしまい、それ以降はニュージャージーの街はずれにある韓国人が経営していた床屋で散髪していたことを思い出した。たしかその床屋は20米ドルくらいだった記憶がある。不思議なことに椅子に座ると何も言わないうちに黙々と切り始めて、韓国人風の刈り上げヘアーになるという床屋だった。髪を切ってもらいながら、なんだかそんなことを思い出していた。