この日は、哥連臣角砲台遺址でのんびり釣りでもしようと思い、昼前にアパートを出発。MTRの港島線で柴灣へ。
柴灣の駅から徒歩で哥連臣角砲台遺址まで向かったのだけれど、途中で派手な紙袋を持った人たちを頻繁に目にした。どうやら清明節のお墓参りに来ている人たちのようだ。今年は4月4日(金)が清明節だったのだが、聞くところによると実際にお墓参りをするタイミングは大体その前後の週末になるみたいだ。
清明節の先祖の供養というのは日本のお彼岸に近いみたいだ。この年齢になってはじめて、こうした風習や親戚付き合いの大切さというのが何となくわかってきたのだが、自分の両親がともに地方から首都圏に出てきて、親戚付き合いがないまま核家族の家庭で育ったこともあって、こうした風習とは無縁の生活を送ってきた。このままでいいのかなぁと、もやっとした気持ちがないわけでもないけれど、さりとてこれから自分の家族の伝統をつくっていくというのも何だか身勝手なような気もするし…。清明節でお墓参りに来ている香港の人たちを見ながら、ふとそんなことを考えてしまった。