特にやるべきこともなかったので思い付きで映画を観に行くことにした。映画を観るときの基準としては、日本の映画か広東語の映画、できれば香港の日常生活や文化が描かれているものを選ぶようにしている。
中国本土から幼い娘ふたりを連れてやってきた女性が、苦労しながらも水餃子を売りながら生計を立てて、やがてその水餃子が評判をよび、ビジネスとして大成功を収めるという実話に基づいたサクセスストーリー。主人公が屋台で餃子を売るときに広東語で「水餃」(seui2 gaau2)とうまく発音できずに苦労するシーンがあり、いつも発音で苦戦している身としては大いに共感。
それにしても中国本土の田舎から出てきた素朴な女性が、ビジネスが拡大するにつれて成金っぽい派手なやり手のおばさんに変貌する、そのギャップが印象的だった(ちなみに、そのことは特にネガティブなトーンで描かれている訳ではなく、むしろよりリアリティー感を高めていたと思う)。
こんな映画を観るとやっぱり…。
おばさんが店の端っこでひとつひとつ餃子の餡を包んでいる。そんな光景を横目に見ながら出来たての餃子を頬張る幸せ。ご馳走さまでした!