香港碼頭日記

香港での生活を徒然なるままに、、、

旧交を温める

東京に来ている。この日は、介護付き老人ホームに入っている両親を訪問し、一緒にランチをした後、夜は大学時代の自転車サークルの同期ふたりと会うことになった。4月からそのうちの一人が米国に赴任することになったので、三人が揃うのは暫くないだろうということで、なかなか貴重な集まり。

大学の研究職についてる友人が、勤務地が町田、自宅が三浦市三崎口だったので、三人で仕事帰りに集まる場所の設定が難しかったのだけれど、結局、大学1、2年を過ごしたキャンパス近くの居酒屋で落ち着くことになった。

少し早めに着いたのでキャンパス内を歩いてみたのだけれど、三十年前とはすっかり変わっていた…。なんといっても戦前からあった寮が廃寮になったのが大きいかな。当時は学生会館から寮の付近は立て看板が多く、雑然とした雰囲気だった記憶があるのだけれど、今はすっかり綺麗になっていて、ずいぶんあか抜けた感じだった。

キャンパスから駅前(駅下というべきかな)の商店街に抜けるこの道は、まだ昔の雰囲気を残していた。

米国に赴任する友人は、ガンダムマニアなので自らの人生をガンダムの世界に準えていて、今回の米国赴任は「逆襲のシャア」がテーマなのだとか。聞いている二人はそもそもガンダムの舞台設定がよくわからない状態だったので、結局、自分と研究職の友人は、アマプラでちゃんとガンダムのアニメを見ることが課題となった(最低、映画の「逆襲のシャア」が必須らしい)。それにしても、この年齢になっても、熱い気持ちで仕事に取り組んでいる友人は素晴らしいなと思った。

研究職の友人のほうは、ロボットの知能(ソフトウエア)の研究をしているそうだ。彼の研究分野では、エジンバラ大学香港大学に優秀な研究者がいるらしく、出張で香港大学に来る可能性もあるのだとか。今のアパートは香港大学のすぐそば(窓から香港大学の建物が見える)なので、ぜひ出張で来るときには声をかけるよう伝えた。アカデミックの世界でも日本の給与水準がグローバル対比で著しく劣後しているらしく、優秀な研究者はなかなか日本に来てもらえないそうだ。そして、当然ながら優秀な日本人研究者は海外の大学や研究機関へ行ってしまうらしい。実際、彼自身も家族からは「海外の大学で働けばいいんじゃない」と言われることもあったとか。ただし、おそらく給与水準は三倍近くになるようだが、一方で二年ほどで成果を出さなければならず、それなりにプレッシャーはかかってくるみたいだ。

こういう話を聞くとどの業界でも日本はじり貧状態になっているようで少々寂しい。そんな実体経済を尻目に株価はどんどん上昇していっているわけだけれど…。

次回、三人で会うときはどうなっているだろうか。何はともあれ、三人ともケガも病気もなく、家庭円満で過ごせますように!