香港碼頭日記

香港での生活を徒然なるままに、、、

Jazz & Coffee

西営盤と香港大學の中間あたりにある喫茶店、Kind of Brewへ。以前から気になっていたけれど、なかなか入るきっかけがなかったのだが、たまたま日本から友人が遊びに来ていて、ランチのあとにコーヒーでも飲もうと思い入店。

Kind of Brew。入口にあるメニューはレコードをモチーフにしたもので、譜面台に載っている。

店内にはジャズが流れていて、楽器やレコードが飾られている。おしゃれで落ち着いた雰囲気。

コーヒー、40香港ドル。スプーンがギターのデザインになっていて、これまたおしゃれな感じ。

飲食店が多いエリアからは少しはずれた場所にあるせいか、昼時でも客足はまばら。でも、それが居心地の良さにもなっている。ちょっとした軽食も提供しているようだ。ゆっくり本を読んだり、考え事をしたいときによいかもしれない。近いうちにまた訪問してみよう。

鴨脷排

このところ、出張が入ったり、天気が冴えなかったりでしばらく釣りから遠ざかっていたのだけれど、ようやく釣りに出かけることが出来た。コロナ禍のときは、週末は釣りくらいしかすることがなかったのだが、やはり通常モードになると週末も何かと予定が入ったりするものだ。

久々の釣りということで、当初は遠出も考えていたのだけれど、天気がそれほど良くなさそうだったので近場の鴨脷排に行くことにした。

玉桂山から望む鴨脷排。多くはなかったが、ハイカーの人たちもちらほら見かけた。

いつもカサゴがよく釣れる場所なのだが、この日は一時間ほどで、ベラ一匹のみ。

釣りポイントから南丫島のほうを見ると、なにやら黒雲が近づいてきているような…

天気予報では暴風雨が接近!?でも夕方時点での「可能性は低い」ということかな…。

近場とはいえ、玉桂山越えはかなり険しい道だし、自然は舐めてかかると大変なことになるので、早々に帰路につく。

なんとか暴風雨になる前に(実際には暴風雨は来なかったと思うけど)、無事にアパート近くまで戻ってきた。甘いものが食べたくなり、近所の冰室で西多士(フレンチトースト)を注文。

釣りは中途半端だったけれど、大して雨にも降られず無事に戻ってこれたことを喜ぶべきなんだろうな。少なくとも玉桂山越えはよい運動になったので、よしとしよう。

禤師傅小厨(海鮮中華)

以前勤めていた会社の後輩が香港に駐在していて、家も近所だったので時々一緒に食事に行っていたのだが、4月から深圳に引っ越すことになった。どうやらビジネスの拠点となっていた香港会社の規模を徐々に縮小し、主な機能を深圳にシフトさせる流れの一環のようだ。というわけで、香港での送別ディナー。

せっかくなので美味しいものを食べようということになり、彼おすすめの海鮮料理に行くことになった。結構評判の店のようだけれど、場所が茘枝角と長沙灣の中間ほどにあり、英語でのコミュニケーションは不可。メインメニューは、仕入れの関係もあって事前予約制(もちろん広東語で)ということで、なかなかハードルが高く、観光客が簡単に行けるような感じではない。

店の入口。ちょっと路地に入ったところにあるので分かりづらい。

店の周辺は、いかにも昔の香港の雰囲気が漂う場所。

巨大シャコ。ビニール手袋をつけて食らいつく。非常に美味!

ロブスター。ソースはコーンクリームっぽい感じで、麵は粗麵だろうか。繊細な味付けでこれも非常においしい。

写真を撮り忘れたのだけれど、蒜茸粉絲蒸扇貝(ホタテと春雨のニンニク蒸し)と瑤柱蛋白炒飯(卵白と貝柱のチャーハン)も頂いて、飲み物代も込みで一人700香港ドルほど。なんといってもシャコの大きさはインパクトがあるし、どの料理の味付けも美味しくて非常に満足度の高いレストランだった。

どうやらご夫婦ふたりだけで切り盛りしている感じ。旦那さんは厨房で料理を作っているのでちらっとしか見えなかったけれど、奥さんのほうはこちらがたどたどしい広東語でコミュニケーションをとっても丁寧に対応してくれて、いい感じだった。場所が中心部から離れているのが難点だけれど、食事はどれも美味しいし、ここはまた来よう。どうもご馳走さまでした!

食後のコーヒー

平日ランチした後は、決まってオフィスの近所にあるコーヒー屋に立ち寄って、コーヒーを一杯購入し、午後はゆっくりコーヒーを飲みながら仕事をしている。ところが、先月行きつけのコーヒー屋が閉店してしまったので、最近は新しいところに通っている。

これが新しい「食後のコーヒー」を購入するお店、SENSE。

もともと行きつけだったコーヒー屋の店員さんに、近所で美味しいコーヒーが飲める店ということで紹介してもらったのがこの SENSE。店内は極小スペースだけれど、一応最大4名が座れるようにはなっている(デッドスペースを無理やり活用したような感じではあるが)。値段は、コーヒー一杯が35~38香港ドルと、ほぼこの周辺の同種の店の平均価格(ちなみに閉店した店は27香港ドルと割安だった)だが、茶餐廳の早餐や、焼味飯とほぼ同じくらいの値段だと思うと、お高く感じてしまう。

でも、実際に飲んでみたところ、たしかにここのコーヒーは美味しい。さすがコーヒー屋の店員(バリスタ)が教えてくれただけのことはあるね。ただ、何度か通っているうちに分かったのだけれど、おそらく店主らしき若い男性が淹れてくれるのと、たまに彼がいないときに代わりに他の店員が淹れてくれるのでは、明らかに店主が淹れてくれるコーヒーが美味しいということ。自分はあまり味覚が繊細なほうだとは思わないのだけれど、それでも違いを感じさせるような美味しく淹れるテクニックがあるのだろうか。

毎日通っているうちに、店主や店員の人達も顔を覚えてくれてきたようだ。美味しいコーヒーと、なんの変哲もない、店の人たちとのちょっとした会話のやり取り。これぞ一般市民の幸せ。

変わりゆく東京

日本に出張に来たときには、時間があれば都内の街を歩き回るようにしている。特に昔働いていた場所は、時間の経過とともに街が様変わりしていくのが興味深い。

東京駅の丸の内側。以前はずっと工事をしていた印象だったが、すっかり整備されて綺麗になった。レトロな東京駅の駅舎と周りの高層ビルのコントラストが素晴らしい。

築地市場跡地の再開発現場。当初の予定より少しずれこんで5月上旬に開発業者が決まるそうだ。どのような街づくりになるのだろうか。

歩き疲れたので、昔よく通っていたうどん屋に立ち寄って釜揚げうどんを食べた。

釜揚げうどん(小)ととり天で600円弱。とり天が小さくなって、全体的に値段が高くなっているような気が…。それでも非常に美味しかったけど。ごちそうさまでした。

旧交を温める

東京に来ている。この日は、介護付き老人ホームに入っている両親を訪問し、一緒にランチをした後、夜は大学時代の自転車サークルの同期ふたりと会うことになった。4月からそのうちの一人が米国に赴任することになったので、三人が揃うのは暫くないだろうということで、なかなか貴重な集まり。

大学の研究職についてる友人が、勤務地が町田、自宅が三浦市三崎口だったので、三人で仕事帰りに集まる場所の設定が難しかったのだけれど、結局、大学1、2年を過ごしたキャンパス近くの居酒屋で落ち着くことになった。

少し早めに着いたのでキャンパス内を歩いてみたのだけれど、三十年前とはすっかり変わっていた…。なんといっても戦前からあった寮が廃寮になったのが大きいかな。当時は学生会館から寮の付近は立て看板が多く、雑然とした雰囲気だった記憶があるのだけれど、今はすっかり綺麗になっていて、ずいぶんあか抜けた感じだった。

キャンパスから駅前(駅下というべきかな)の商店街に抜けるこの道は、まだ昔の雰囲気を残していた。

米国に赴任する友人は、ガンダムマニアなので自らの人生をガンダムの世界に準えていて、今回の米国赴任は「逆襲のシャア」がテーマなのだとか。聞いている二人はそもそもガンダムの舞台設定がよくわからない状態だったので、結局、自分と研究職の友人は、アマプラでちゃんとガンダムのアニメを見ることが課題となった(最低、映画の「逆襲のシャア」が必須らしい)。それにしても、この年齢になっても、熱い気持ちで仕事に取り組んでいる友人は素晴らしいなと思った。

研究職の友人のほうは、ロボットの知能(ソフトウエア)の研究をしているそうだ。彼の研究分野では、エジンバラ大学香港大学に優秀な研究者がいるらしく、出張で香港大学に来る可能性もあるのだとか。今のアパートは香港大学のすぐそば(窓から香港大学の建物が見える)なので、ぜひ出張で来るときには声をかけるよう伝えた。アカデミックの世界でも日本の給与水準がグローバル対比で著しく劣後しているらしく、優秀な研究者はなかなか日本に来てもらえないそうだ。そして、当然ながら優秀な日本人研究者は海外の大学や研究機関へ行ってしまうらしい。実際、彼自身も家族からは「海外の大学で働けばいいんじゃない」と言われることもあったとか。ただし、おそらく給与水準は三倍近くになるようだが、一方で二年ほどで成果を出さなければならず、それなりにプレッシャーはかかってくるみたいだ。

こういう話を聞くとどの業界でも日本はじり貧状態になっているようで少々寂しい。そんな実体経済を尻目に株価はどんどん上昇していっているわけだけれど…。

次回、三人で会うときはどうなっているだろうか。何はともあれ、三人ともケガも病気もなく、家庭円満で過ごせますように!

有緣再見(yau5 yun4 joi3 gin3)

オフィスの近くにある行きつけのコーヒーショップがついに閉店することになってしまった。ランチの後に立ち寄って、コーヒーを飲みながら世間話をするのが日課になっていただけに残念でならない。店主とも、店員とも毎日のように顔を合わせていたので、自分にとっては香港ローカル情報や広東語を教えてもらう貴重な機会になっていたのに…。

閉店の理由は、どうも大家さんとの家賃交渉がうまくいかなかったことが原因らしい。香港では不動産価格が下落していて、オフィスの家賃もかなり下がっている傾向にあると思うのだけれど、大家さんのほうが家賃の値上げを主張して譲らなかったのだとか…。

店内の写真。一応店内でも飲めるのだけれど、キャパシティーは最大4人くらいだろうか。

写真の価格表にあるようにアメリカーノ(いわゆるブレンドコーヒー)が一杯27香港ドルと、周辺の類似店に比べると2割ほど安め(この手のコーヒーショップだと相場は35香港ドル)。少々値上げしてでも続けてほしかったけれどしかたない。

しばらくは、IFCに入っている金融機関内にある社員向け店舗とコーヒー豆のオンライン販売は継続しつつ、店主のほうはときどきコミュニティーセンターの研修プログラム(バリスタ講習のようなもの)の講師をするそうだ。

店員さんのほうは、日本にワーキングホリデーに行くために貯金をしているところだそうで、比較的賃金のよい運送のアルバイトをするらしい。

こういうときの定番のあいさつは「有緣再見(yau5 yun4 joi3 gin3)」。日本語に訳すと「ご縁があればまたお会いしましょう」となるわけだけど、もう長いつき合いなので「縁があったら」ではなく、連絡先を交換して是非また会おうという話になった。

ちなみに「これからランチのあと、どこでコーヒー飲もうか迷っているよ」と話をしたら、近くでおすすめのコーヒー店を教えてくれた。「どこそこの店のバリスタがいい」というような情報は、なかなか分からないのでありがたい。

そして、閉店日から二日後には、内装はほぼ跡形もない状態に…。