香港碼頭日記

香港での生活を徒然なるままに、、、

読書『逆ソクラテス』

日曜日。午前中の天気は良さそうだが、どうやら午後からは雷雨の予報…。ということで、本日はインドア生活を楽しむことにする。

本を読むことが少なくなってきたので、久しぶりの読書。東京にいるときに書店でふと目にして購入した伊坂幸太郎氏の短編集『逆ソクラテス』を読むことにした。伊坂幸太郎氏の著作で印象にあるのは『死神の精度』かな。非現実的でユニークな設定にも関わらず、なんだか社会や人間関係の本質を捉えているように感じられるので心に残っている。

『逆ソクラテス』には短編が5編収められているのだが、いずれも学校を舞台として子供たちが主役になっている。そういう点では死神シリーズとは異なり、きわめて普通の舞台設定になっているといえる。

逆ソクラテス (集英社文庫)

でも、なんと言えばいいのだろうか。自分が子供のときの気持ちを思い起させつつ、人生において大切なものが何かをすぅーと腑に落ちるような感じでわからせてくれるような作品だと感じた。5編のうち特に気に入ったのは、『逆ソクラテス』と『非オプティマス』かな。小説の力ってすごいなと改めて実感するような良い本だった。