香港碼頭日記

香港での生活を徒然なるままに、、、

方言字

広東語を勉強している。情けないくらい進歩しないのだが、片言でも香港の人たちと広東語でコミュニケーションがとれると嬉しいので、まあ細々と粘り強くやっている。

学習していてわかったのは、どうやら広東語に特有の漢字というものがあり、一般的にこうした文字は方言字と呼ばれるということ。典型的なのは口偏がついてる文字だそうだ。そういわれると、たしかに嚟・啲・哋など明らかに強引に口偏がついてる漢字が多い。外国の文字(つまりこの場合は漢字)を使って自国の言葉を表記するさいに、日本では平仮名のように漢字がより簡略化されて表音文字となったのに対して、広東語の場合は元の漢字に口偏のような情報を付加し、文字がより複雑化している点は興味深いところだ。ウィキペディアによれば、例えば広東語で嚟は lai4 と発音し「来る」という意味だが、広東語で「来る」という発音に近い漢字の「黎」に口偏を付けることで「嚟」という文字を創り出したそうだ。こうした方言字は、もとの漢字と音は同じだが意味が異なる文字になるので、表音文字ということになるのだろう。