平日の夜、堅尼地城(Kennedy Town)の映画館で日本の映画が上映されていたので観に行ってきた。
平野啓一郎氏の小説「ある男」を映画化した『那個男人』。ストーリーが進行するにつれて徐々に謎が解き明かされていき、その過程で、自分とはなにか、親の呪縛(血縁の呪縛、最近の言葉では「親ガチャ」と言ってもよいだろうか)、人生のリセット(ある種の変身願望)、といったようなことを考えさせられる映画だった。そして最後に、なるほどと思わせる仕掛けもあり、よく出来た作品だという印象をもった。
油麻地のcinemathequeに比べると小ぢんまりとしているが、堅尼地城のGolden Cinemaも悪くない。なんといってもアパートから歩いて20分足らずなので、深夜に終わっても徒歩ですぐに帰宅できる。