香港碼頭日記

香港での生活を徒然なるままに、、、

まんが盛り

この数年ほどだろうか、炭水化物ダイエットということで、白ごはんを少なめにする人達が増えているようだ。でも、そんな世の中の流れなど全く意に介さず、香港ローカルの定食屋では「これでもか!」と言わんばかりのボリュームで白ごはんが出てくるのがデフォルト。広東語では白飯(バッファン)。日本米と比べるとパサパサしているが、まあおかずと一緒に食べる分には問題なし。年甲斐もなくごはん大盛り、もしくはおかわりする派としては、香港の茶餐廳で出てくる白飯のボリュームは潔くてうれしい。

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チキンの照り焼き定食。メインはチキン…ではなくてどう見てもご飯だよな。西灣河にて。
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香港仔の定食屋でランチ。回鍋肉の奥にはまんが盛りになっている白飯が…。

それにしても長寿世界一の香港の定食屋でこれだけ白ごはんが出てくるのだから、白ごはんを控えめにする風潮って健康上ほんとうに正しいアプローチなのかなと思ってしまう。香港人も総じて肥満は少なそうだし。

ウイングチェア

週末は雨、しかもこの冬一番の寒さということで、釣行は早々に諦めて新居でまったり過ごそうと決め込む。なんといっても、家時間を充実させてくれる快適アイテムとしてウイングチェアを手に入れたのだから。

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これが今回の引っ越しで新たに手に入れたウイングチェア。包み込まれるような座り心地で快適このうえなし。

以前は三人ほど座れそうなソファーを使っていたのだが、今の部屋には大き過ぎるのと、運んでもらうだけでもそこそこコストがかかることが分かったので、ソファーの売却代金と節約した運送費で十分お釣りがくるであろう、このウイングチェアを購入することにしたのだ。

以前使っていたソファーは寝そべるか、コーヒーテーブルをオットマンのようにして足を投げ出して座るというような活用の仕方だったわけで、よく考えたら寝ながら本を読んだりするのであればベッドで事足りるし、リラックスして座るのであればウイングチェアのほうが断然優れている。

たまたま新しい部屋に必要な生活用品を探しに久しぶりにIKEAに行ったのがウイングチェア購入のきっかけだが、いや、これは独り暮らしの必須アイテムかもしれない…。

Carousell

引っ越しにあたって、不要な家具をすべて売り払った。新しい住居は必要な家具がすべて備え付けてあるので、大きな家具は処分する必要があったのだ。結局、コーヒーテーブル以外はすべて売ったことになる。

退去日まであまり時間がなかったこともあり、売却値段は気にせず手軽に早く取引を成立させたかったので、オンラインで中古品を売買できるCarousell というサイトに出品してみた。オンラインで相対で取引をするのは初めての経験だったこともあり、しかもそのサイトの主な参加者は日本人ではないであろう状況で、まさに暗中模索状態で始めたわけだが、これがなかなか大変だった。ダイニングセット、ベッド、書棚など5つほどを同時に出品したのだが、予想以上に興味を示してくれた人が多くてチャットの書き込みへの対応に追われることになったのだ。チャットで興味を示してくれた人のなかには、"I am interested!"とか"Still available?"とか言ってくるわりに、出品の内容(サイズとか引渡し方法、タイミング等)をまったく確認していないケースも少なからずあって、何往復かメッセージを交換した後で結局条件が合わないこともたびたびだった。

特にフリーで出品した家具については、基本的に最初にコンタクトしてくれた買い手に優先権を与えるのがフェアだろうと思って対応していたのだが、途中で「ダイニングセットの椅子だけが欲しい」とか「書棚と飾り棚がセットになっているが、飾り棚だけもらいたい」とか注文をつけてくるケースもあって、チャットでのやり取りを通じて相手の信頼度・本気度を値踏みしながら買い手(引き取り手)を選定することになった。

取引内容をお互い合意したにも関わらず、引き取り日の2日前になって「諸事情により引き取れなくなった」と言ってくる人もいて、正直一連の売却作業ではかなりストレスを感じることが多かった。

そんなこともあって、いざ引き渡しの当日になると「最悪ドタキャンされた場合はアパートの管理人にお願いして費用負担してでも処分してもらうしかないな…」と開き直って待つという心境。これだけいいかげんな感じだと、こちらが「結局、家具処分できなかったけど引き取り手が出てくるまでもう少し待ってもらえない?」と大家さんに交渉するのも可能かもしれないとも思い始めていた。

最初に現れたのは、フィリピン出身の明るいご夫婦と旦那さんの友人という男性。約束していたダイニングセットのコンディションの良さを見て、(日本人の感覚からすると)大袈裟に喜んでくれたのに加え、他の家具も眺めながら「これ全部処分するのか?」と関心を示してきた。実はベッドフレームとマットレスを引き取る予定だった人が急遽キャンセルして…と説明すると、旦那さんの友人(運送業を営んでいるそうだ)が、「俺のベッドだいぶ古いから、このベッドフレームとマットレス貰えないかな?」とのこと。渡りに船とはまさにこのこと、「はい、喜んで!」と即座に取引成立。収納付きベッドだったから、解体が大変かと思ったが、驚くほど手際よく解体し、ガムテープでパーツをまとめて運び出してくれた。

次に来たのは、書棚と飾り棚のセットを落札してくれた近所に住んでいる親子。気立ての良さそうな東南アジア系の奥さん、寡黙でまじめそうな旦那さん(中華系ではなく、アジアかアフリカの南方系かな)、少し遠慮がちな小学校低学年くらいの男の子。飾り棚の下部に傷があったのでフリーで提供したのだが、奥さんが感謝のしるしとしてネーブルオレンジを持ってきてくれた。旦那さんの書籍が増えすぎたので、ちょうど書棚を探していたとのこと。男の子の学校の同級生に日本人の子供がいるらしく、その子から教えてもらったという日本語で「こんにちは」と恥ずかしそうに挨拶してくれた。

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頂いたネーブルオレンジ。こうした心遣いがとても嬉しかった(しかも、このオレンジはとても美味しかった!)

最後に来たのは、香港人の若いカップル。二人ともあまり英語が得意でないらしく、黙々と家具の解体作業をしていく。組み立てるときのことも考えて、ひとつひとつ確認しながら解体している様子はいかにも生真面目な印象で、最初に来たフィリピン系の人達とは好対照だ。どうやら沙田のほうから来たらしく、カップルの友人らしき女性二人が乗用車で家具を運んでくれるとのこと。重いものを運び出して車に積み込むのを手伝いながら、香港にどれくらい住んでいるのか、どうして引っ越すのか等、広東語も少し交えながらちょっとしたコミュニケーションを楽しむ。

買い手とのやり取りなどでいろいろと面倒なこともあったが、最終的には買取業者ではなくて、実際に家具を使ってくれる人たちに譲ることが出来てよかったなと感じた。事前に家具をきれいにしておいたので、コンディションに満足してもらえていたようだったし。そして、家具の売買を通じてたまたま出会った人達とのちょっとした触れ合いが、自分の香港生活に少し彩を添えてくれたような気がした。

多忙な日曜日

珍しく忙しい休日を過ごした。まず朝一で三回目のワクチン接種。接種会場で偶然、新しいアパートの管理人に出会う。さすが香港人、マスクをしていても新しい住人を即座に認識。

その後は友人と釣り餌屋で待ち合わせて釣行。近場のケネディタウンで釣果を期待するも、友人がヒイラギ3匹、自分がカサゴ2匹といまいち振るわなかった。これまで三度一緒に釣行しているが、そろそろ爆釣するような釣りスポットを紹介したいものだ。

二時半過ぎには以前住んでいたアパートに戻って、家具の引渡し。ダイニングセット、ベッドフレーム、書棚、デスクと椅子を三組の買い手に引き渡す。実は一昨日に突然ベッドフレームの買い手からキャンセルが入り、途方に暮れていたのだが、ダイニングセットの買い手が快く引き取ってくれた。もちろん只だが、処分費用がかかることを考えたら引き取って使ってもらえるだけで有難い。家具の売却(今回はほぼ只同然で処分)については、Carousellというウェブサイトを通じて買い手を探したのだが、初めての経験でなかなか面白かったので後ほど別エントリーで記録しておこう。

夕方の六時前にようやく家具が全て引き取られたので、不動産仲介の担当者に連絡をして退去確認。担当者は愛想がなく、やる気が無さそうな雰囲気なのだが、なぜか良い物件を紹介してくるのと、実は色々と対応してくれる頼れる存在(香港に来て最初に住んだアパートを紹介してくれて以来の付き合いだ)。無事に退去確認が終わったあと、最後の荷物(掃除機など)を新居に運んで、ようやく長い一日が終わった。

来週末からは、そろそろまた本格的な釣行に繰り出すとするか。

お年玉

新居への引っ越し作業もほぼ完了の目処がたち、新しい大家さんへのちょっとしたThank You Giftを買いに銅鑼湾のSOGOへ。大家さんはもともとこのアパートが建つ以前からこの地域で暮らしていて、アパートが建つタイミングで三兄弟がそれぞれ一戸ずつに居住することになったようだ。でも長兄はカナダのバンクーバーに居住していて、コロナの影響もあって香港に戻ってくることは殆どないため、香港の家を貸し出すことにしたらしい。家具は長兄のリクエストに応じて設えてあって、冷蔵庫やキッチン設備もすべて新品、おまけに入居にあたってカーテンまで付けてくれた。それに家賃発生の一か月ほど前から荷物を運び込めるようにしてくれたし、至れり尽くせりだったので感謝の気持ちを込めての贈り物。
何を贈ればよいのか、香港人の不動産エージェントに相談してみたがどうもピンとくる回答ではなかったので、日本らしさが感じられる消え物がよいかと思い、結局日本産の高級フルーツにした。以前、まだ東京で働いていた頃、香港の同僚が出張で東京に来たときに、六本木にある高級フルーツ店で一箱5000円は下らないようなイチゴとかをお土産として何箱も買い込んでいたのを思い出したのだ。
大家さん本人はバンクーバー在住なので、実際は三兄弟の下の二人(姉妹)が窓口になって色々と手配してくれている。「無事に引っ越しが終わって、移り住んできたのでこれからよろしくお願いします。色々とアレンジしてくれてとても助かったので、ちょっとしたものだけど贈り物を渡したい」とメッセージを送って、アパートのロビーで待ち合わせて贈り物を手渡した。

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香港のお年玉は、たいていこうした赤い袋に入っている。

そうしたら、二人から「Happy Chinese New Year!」ということでお年玉を頂いてしまった。日本の感覚だととてもお年玉をもらえる年齢ではないのだが、香港だと会社の上司が社員に渡したり、日常でお世話になっている人(例えばアパートの管理人さんとか、オフィスの清掃をしてくれている人等)に渡したりするようだ。大家さん姉妹は、年齢的には自分よりひと回りくらい年上というのもあるかもしれない。自分の経験だと、たいてい渡すときに「恭喜發財」と言うと相手が「身體健康、多謝」という感じでやり取りすることが多いかな。日本と違って、ちょっとお世話になっている人に渡したりするので金額はHK$20くらい(300円程度)が相場だったと思う。でも後から見てみたら大家さんから頂いたお年玉には高額紙幣が入っていて、危うくフルーツセットのほうが安く上がってしまうところだった(一番高いものにしておいて良かった…)。

排骨擔擔麵

食べ物にそんなにこだわるほうではない。どんなに美味しくても高かったらあまり食べたいと思わない性質で、そういえば香港に住み始めてから上海蟹は一度も食べたことがない。でも安くて美味しいものは興味がある。まあ、ケチなだけとも言えるけど。

新しい部屋に合わせて必要な生活用品を買いそろえるために、久々に銅鑼灣(Causeway Bay)に繰り出したのだが、店の開店時間が11時から11時半に突然変更になっていた。11時でも十分遅いのに…と思いながらも30分時間を潰すために早めにランチをすることに。

近くを見回して、なんとなく良さそうな雰囲気を醸し出している店にふらっと入ってみる。

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銅鑼灣の裏通りにある黄色い看板の上海料理店。この周辺はコスパが高いレストランが多い気がする。

入ってメニューを見た瞬間からいい予感。値段も手ごろだ。注文したのは排骨擔擔麵(HK$56)。

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排骨擔擔麵。麺に腰があり、さくっと揚げられた排骨が非常に美味しい。スープの具がザーサイだけなのが少し残念だったが、かなり満足度が高い一品。

さくさくに揚げられた排骨、腰のある麺、ゴマベースのこくのあるスープ(写真は小小辣)。いずれも予想を上回るクオリティーだった。実はこの店の近くに汁なし擔擔麺が美味しい四川料理店があるのだが、個人的にはこちらの排骨擔擔麵に軍配があがるかな。ごちそうさまでした。

堅尼地城(Kennedy Town)

引っ越しの合間を縫って、近場で少しだけ釣り糸を垂らす。中環からMTRでわずか4駅、ケネディタウンが今回の釣りスポット。ケネディタウンというと欧米人向けの店が多くある、少し洒落たエリアという印象だが、実は意外と魚が集まってきて色んな魚種が狙える穴場でもある。周辺環境は、釣り場の後ろを振り返るとクルマが多く行きかう道路があり、道路の向こうにはこじゃれたカフェに若者が集まっているような場所なので、釣りの趣は殆どないのだが、ちょっと手軽に釣りを楽しむにはうってつけだ。

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ケネディタウンの埠頭。門は施錠されており、立入禁止になっているのだが、釣り人は門の横に渡してある板を伝って埠頭に入って釣りをしている
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釣り場の後ろは道路を隔てておしゃれなカフェ。ここでお茶した後に、海側でインスタ映えする写真を撮っている若者も多い。

投げる場所によっては根がかりしやすいのと、時おり波が強く打ち付けて道路のほうまで水しぶきが上がるのが難点ではあるが、この日も夕まずめの1時間強で白メバルカサゴ、大きなフグを釣ることが出来た。魚が複数跳ねていたので、ひょっとするともう少し大型の肉食魚も狙えるのかもしれない。今度はルアーの練習でもしてみるかな。