香港碼頭日記

香港での生活を徒然なるままに、、、

久々の模達灣

土曜日は天気がいまひとつだったので、休釣日にして、のんびり過ごした。さて、日曜はどうするか。週末の行動は、まず釣りに行くか行かないか、の二択から始まるのだが、やはり最低でも土日のどちらかは釣りに行く生活がこの1年ほど続いてる。

ということで、この日は久しぶりに模達灣でエギングを試してみることにした。あまり気負わず、昼前頃に香港仔経由で模達灣へ向かう。

模達灣を見下ろす。先端でエギングをしていた若者が、アオリイカを釣り上げていた。でも釣れていたのは自分が始める前までだったようだ…。

先客はひとりだけ。でも墨跡は結構あったので期待出来るかも、と思っていたら、見事にアオリイカを釣り上げていた。どうやら朝からやって、午前中に2杯釣り上げたらしい。結局、二時間半ほど粘ってみたが、残念ながら今回もボウズ…。なんだろう、餌木に負のオーラが纏わりついてるのだろうか。

香港仔に戻り、以前、友人に教えてもらった地元の上海料理店で遅めのランチをとる。

天龍楼。安くてうまいので香港仔で食事をする機会があると、自然と足がこの店に向かってしまう。

葱油拌麺(55香港ドル)。香港のローカル店らしい雑な見た目だが、味は間違いなし。もう一皿いけたな。

小籠包(38香港ドル)。悪くないが、ややジューシーさに欠けるか。これは銅鑼灣の上海料理店、滬揚川に軍配があがる。

今回もイカは釣れなかったが、久しぶりに香港仔でランチを堪能できたし、イカが釣れなくはないことも確認できたので良しとしよう。今度は朝イチで頑張ってみるかな。

船釣りの厳しさを知る

この日は西灣河に6:30amに集合して、船釣り。もともとは船で4時間ほどかけて外海に遠征して、カンパチやサワラを狙う予定だったのだが、風が強いため近場に変更になった。釣り物は馬友(ジギング)とイサキ(南極エビでの餌釣り)。

夜明け前の西灣河。気温は低めだが、天気は良さそうだ。

近場と聞いて、先週の深井での船釣りのイメージで考えていたのだが、あくまでも当初行く予定だった石仔排よりは近いという意味で、船で1時間以上はかかる外海が今回のポイント。

出船直後。船を走らせているため風は強かったものの、最初のうちは海も穏やかで風さえ凌げば問題なかったのだが…

外海に出ると予想以上に海のうねりがあって、小型船で進んでいくと思いっきり波しぶきがかかる…。上半身は防水ジャケットだったので良かったのだが、強風と寒さのなかで足元に水がたまるわ、シートが水浸しになってお尻は完全に濡れてしまうわで、いきなりの苦行。この苦行が一時間ほど続いた後、着いたポイントはなかなか波がうねっているという厳しい状況だった。

このときにはとにかく寒さで体が強張っていたので、まずは日が照って少し身体が温まってから釣りを始めようと丸くなっていたのだが、船が止まっても風はそこそこ強かったため、ただただ寒い。結局7人のパーティーのうち、まともに釣りをしていたのは二人で、自分を含めた残りのメンバーは、寒さのため待機 or 船酔いのためダウンといった状況だった。先週より一枚多めに着込んできたにも関わらず、情けないことにまったくこの寒さに対応できず…。

この場所はよく知られたポイントらしく、自分たちが乗っている船以外にも2艘、釣り船が来ていた。でも、ターゲットの馬友は一向に釣れる気配なし。別の船で一本あがったようだが、結局、3時間ほどやって自分たちの船はイシモチ1匹のみだった。

大半のメンバーが釣り竿すら握れない状況だったので、プランを変更して清水灣の布袋澳碼頭にある海鮮レストランで昼食がてら暖をとることになった。

布袋澳碼頭に隣接している海鮮レストラン。ここに着いたときは天国のような場所に思えた。

早速暖かい海鮮スープが出てきて、みな黙々とスープをすすって体を温める。いやぁ、生き返るとはまさにこのことだ。しかもこの付近まで戻ってくると海は穏やか。

昼食は中華料理を堪能してしっかり体を温めたあと、午後は穏やかな近海でイサキ釣り。イサキは食べて美味しいし、以前は比較的簡単に釣れた印象があったので、午後にしっかり釣って挽回しようと思っていたのだが…残念ながらほとんどのメンバーがヒットせず。いちばん最初に自分がヒットしたのだが、最後の最後にバレてしまい、結果的にボウズ。7名で結局イサキ3匹(と前述のイシモチ1匹)という釣果だった。

それにしても、冬とはいえ香港でこれだけ寒いとは…やはり船釣りはしっかり準備が必要だと痛感した。後日、今回の釣行をアレンジしてくれた友人から連絡があり、この日は最初のポイントで午後2時~3時に馬友が回遊してきたらしく、そのときまで粘っていた船はしっかり釣果をあげたとのこと。これまたいい勉強になった。

クイーンフィッシュ!

この日は朝から釣り仲間と一緒に船釣り。直前まで風が心配だったが、当日は天気も良く、なかなかの釣り日和となった。ジギングでクイーンフィッシュ(イケカツオ)とレディフィッシュ(カライワシ)を狙う。

朝7時半、三聖邨魚市場から出船。先月のシーバス釣りのときと同じキャプテン。

Park Islandの北側、深井あたり。意外と潮が流れていて、しばらくするとポイントから船が大きくずれてしまう。

釣り仲間のひとりが、70cmオーバーのクイーンフィッシュを見事に釣り上げた!すれがかりだったこともあって、相当引きが強かった模様。

これがクイーンフィッシュ(イケカツオ)!

昼前になってやや停滞してきたので、ターゲットを変更して今度はストラクチャー周りでGTを狙う。

GTの場合は、こうしたストラクチャー周りを狙うとのこと。シーバスのときと同じだが、今回はミノーではなくメタルジグ。

みなさん、さすが慣れているようで次々とGTを釣り上げていく。そしてついに自分も…

と思ったら、エソだった…。ターゲットはそう簡単に釣らせてもらえないらしい。

昼過ぎに馬灣海峡に移動して、今度は馬友(ツバメコノシロ)を狙う。いつも花坪に行くバスが青馬大橋を通るときに、橋の下のほうで釣り船をいくつも見かけていたが、おそらく馬友を狙ってるわけか。でもベテランの釣り仲間いわく、馬友はなかなか釣れないらしい。

そして、最後にまた深井のポイントに戻ってクイーンフィッシュとレディフィッシュ狙い。ここから、70cmクラスのクイーンフィッシュが次々にヒットし出して、終わってみれば…

本日の釣果(クイーンフィッシュとGT)。このサイズのクイーンフィッシュがこれだけ釣れるのは珍しいらしい。

6名(プラス船長)のパーティーだったのだが、自分ともう一人の2名だけは今回のターゲットだったクイーンフィッシュとGTを釣ることが出来ず…。いや、非常に残念だったのだが、年明けからよい経験をすることができた。誘ってくれた釣り仲間に感謝!そして、いつか自分も爆釣モードになることがあるだろうと信じて、諦めずに日々鍛錬あるのみだな。

アイゴマスター(泥鯭老師)

昨晩、よく眠ることが出来ず、結局10時前まで起床せず。晴れときどき曇りのような微妙な天気だったので、釣りに行こうか迷ったが、久しぶりに長洲島の東灣仔に行ってみることにした。

昼過ぎになっていたが、長洲行きのフェリーを目指して中環碼頭のNo.4付近を歩いていると…

なかなか良いサイズのアイゴを釣り上げていた。

しかも、少なくとも5~6匹は釣れてそうな感じだ。

見せてもらったら、胴付き仕掛けで、餌はねりえさを使っていた。そういえば釣りをはじめた頃にねりえさでアイゴを釣っていたのだが、このサイズのアイゴは全くお目に掛からなかったなぁ。

意外とこういう場所のほうが釣れたりするんだよな。まあ、釣れても食べる気はしないけれど…。

そのあと、フェリーに乗って長洲島へわたり、久しぶりに東灣仔に行ってみたのだが、エギングもダメ、餌釣り(アオイソメを長洲島の釣り餌屋で購入しようと思ったら、なんと売り切れ。代わりに冷凍エビを使用)もさっぱりだった。1時間半ほど粘ったのだが、なんせ灣に向かって風が結構強く吹いていたので諦めてさっさと帰宅…。

久しぶりに東灣仔に行ってみたのだけれど…。釣り人はひとりもいなかった。

自分はボウズだったけれど、中環碼頭でアイゴマスターを見れたのでよしとしよう。こんな日もある。

飲茶のち、釣行

このところ体調がいまひとつ本調子でないのだが、気分転換をかねて昼から釣行へ。いつものランタオ島の花坪を目指す。

バス停まで歩いていく途中で、ひとり飲茶の定番である新興發點心に立ち寄る。

本日の昼飯。スープ餃子(素翅灌湯餃)、菜心、臘腸糯米飯、馬拉糕とお茶でトータル94香港ドル。臘腸糯米飯は新メニューだった。

充実の昼飯を食べた後、干諾道西のバス停からE11のバスに乗って青馬收費廣場巴士站へ。

天気はまずまず。この日は気温も湿度も高めで、街では半袖短パンの人もちらほら見かけるくらいだった。

本日の釣りスポットは、いつもの花坪碼頭。

おかっぱりエギングで頑張ろうと思い、一時間ほど投げてみたものの感触なし…。あたりがないと、ついついアオイソメで餌釣りに切り替えてしまう。

メゴチ。最近はメゴチが多くて、キスがめっきり釣れなくなった印象だ。

餌を回収していると、どうも碼頭のそばで食い気の旺盛なカワハギがいるのが目視できたので、狙ってみることにした。カワハギはなかなか合わせるのが難しいので二度ほど餌を盗られてしまったが、三度目でなんとか釣り上げることが出来た!

カワハギ(沙鯭)。以前釣ったときはスレがかりだったので、まともに釣れると嬉しい。

持ち帰ろうか少し迷ったのだが、昼に食べ過ぎたせいかあまり捌いて食べる意欲がわかずリリースしてしまった(帰宅したあと、少し後悔…)。

その後、岩場のほうに少し場所を移動して、エギングを試みるもやはり反応なし…。

結局、また餌釣りを始めてしまい、小さなカサゴをゲット。

夕方になって一時的にもやがかかってきた。

3時間ほどやったが、エギングではまたも釣果あがらず…。餌釣りも昨年の夏から秋にかけての時期に比べると、渋いような感じだが仕方ない。

帰宅途中に、中山紀念公園の温度計をチェック。18時前で24℃近く…。どおりで蒸し暑く感じたわけだ。

文武廟(man4 mou5 miu6)

2、3か月ほど前から、なにかのアレルギー反応なのか、急にくしゃみと鼻水が止まらなくなることがある。昨晩も突然その症状が出てきて、よく眠ることが出来なかった…。ハウスダストが怪しいとは思っていて、結構まめに掃除はしているのだが、掃除をしたかどうかよりも体調次第のような気もする。

昨日釣りをしながら、そういえばそろそろ子供の受験の時期だということに気が付いた。自分が大学受験をするときには母親がわざわざ湯島天神で合格祈願をしてくれていたような記憶があったので、香港にいるとはいえ、最後の神頼みをしておこう。果たして香港にそういう場所があっただろうか、黄大仙かなぁなどと思案していたのだが、上環の文武廟(man mou miu)があったことを思い出した。家から歩いていける距離だし、ちょうどよい。

ということで、本日は文武廟へ。

文武廟。背後に高層アパートが林立していていかにも香港らしい。旧正月になるとお参りの人達で長蛇の列ができるのだが、この日は待つこともなくスムーズに入ることが出来た。

ちゃんと下調べをしておけば良かったのだが、とりあえず学業成就のお祈りをする場合は、文昌帝にお線香をあげてお祈りするということと、緑のリボンを購入して廟内のしかるべき所に結びつけるということだけは頭に入れておいていた。でもいざその場に行ってみると、緑のリボンは見当たらないし、線香以外にも巨大なローソクやら、お参りセットみたいなものが販売されていて、周りの参拝者の皆さんはお参りセットを購入している様子。

少し迷ったが、お参りセットを買っても使い道が分からなそうだったので、初志貫徹でお線香のみを購入(寄付)。

廟の建物の内部に入って、緑のリボンと文昌帝の像を探したものの見当たらない。建物内は線香の煙が充満しているし、どうしたものかとウロウロしていたら、ふと小さな「孔明」の像が目に入り、お祈りの効能として学業も含まれていることがわかった。ここは孔明の像に線香をあげて学業成就をお祈りすることとしよう。子供の名前、生年月日、試験日などを心の中で唱えてお祈りをしたあと建物から出たのだが、どうも緑のリボンのことが気になったので、建物の外側を見回していると…。

実は建物の入り口は2つあって、向かって左側の入り口から入るとリボンを販売していることに気がついた。

緑のリボン(20香港ドル)。50香港ドル札しかなかったのだが、「お釣りはないよ」と言われたので50香港ドルを寄付箱へ投入。

「学業猛進」というのが、なんだか気合いが入っていていいね。このリボンに子供の名前を書いて、建物内にあるリボンを結ぶところに結んで学業成就を祈願する。

これがリボンを結ぶ場所。みんな、学業猛進を願っているわけだね。

金色の鹿の像。あとで調べてみると、願いごとをするときに金箔をこの鹿に貼るそうだ。お願いごとをする方法も色々あって興味深い。

なんとか無事に学業成就の祈願が終了。お線香は文昌帝ではなく、孔明にあげたけど、しっかり頼んでおきましたよ。

このあとは、釣具屋で色々と調達しておきたいものがあったので、MTRで銅鑼灣へ。でも釣具屋に行く前に、ちょうど昼時だったので上海料理の名店、滬揚川へ。

お気に入りの店、滬揚川で酸辣麺(55香港ドル)と小籠包(56香港ドル)を頂く。

小籠包の写真も。至福のひととき。

滬揚川の店は、ユニクロMUJI、そしてZoffが入っているビルの近くにあるので来ることが多い。どちらかというと、最近は滬揚川に行くことがメインになっているけれど。

釣具屋では、餌木を調達。6つ購入したので少し割引してくれたが、それでも今まで使っていた餌木の倍以上の値段はする。

これまで、格安の餌木ばかりを使っていたのだが、先日ボートエギングに行った際に友人が使っている餌木を見て、そしてこのところのボウズ続きも考えて、やはりもう少し餌木にも投資をしたほうがよいのではと思ったからだ。アオリイカを釣るためにどれだけ投資しているんだろう、という話ではあるが、まあ趣味だから良しとしよう。

帰りがけに涼茶の店舗で一杯。今日は五花茶にしてみた。五花茶はほんのり甘くて飲みやすい(高いものほど苦くて飲みづらい印象あり)。

夕方、海沿いの遊歩道(中西區海濱長廊)をランニングしていたら、埠頭に電飾のデコレーションが施されていた。

エギング、そしてNHKスペシャル

本日は朝から釣行。日曜日から天気が下り坂のようなので、新年の抱負である「おかっぱりエギング」で結果を出したいと思い、生き餌は持たずに花坪へ向かった。

花坪の碼頭。今日は風もほとんどなく、波も穏やかで釣りがしやすい環境だ。

餌木を投げて、しゃくっては止め、しゃくっては止め、を繰り返す。なかなか忍耐力が試されるのだが、とりあえず先週この場所でアオリイカを目撃できたことが心の拠り所だ。

途中で餌木のカラーを変えてみたり、花坪の碼頭周辺の場所を色々と試してみたが、釣れる気配なし…。気分転換にミノーを投げてみたりもしたのだが、やはり難しそうだ。

久しぶりに草灣碼頭にも行ってみた。エギングを1時間ほどやってみたのだが、こちらもイカの気配なし…。先客のおばさんがいたが、釣果は小さなアイゴとキスくらいで、それほど釣れている様子ではなかった。

朝から5時間近く粘ってみたが、一向に釣れる様子はない。場所の問題なのか、時間帯の問題なのか、それともエギング技術の問題なのか…。悔しいが、また出直しだな。

帰り際にトカゲがいたので一枚パシャリ。

今日の夕食は久しぶりにカレーを作ろうと思い、帰る途中で街市に寄って、ニンジン・玉ねぎ・じゃがいもを買い、スーパーで牛肉を購入した。なんとなく「おせちもいいけどカレーもね」という懐かしのキャッチフレーズを思い浮かべながら。

カレーのルーはたしか家にストックがあったはず…と思っていたのだが、帰宅して確認したところなかった…。釣りはボウズだったし、うまく行かないときは、こういう感じになる。でも幸いハヤシライスのルーがあったので、ハヤシライスにメニュー変更して事なきを得た。

夕食の準備をしながら、NHKオンデマンドNHKスペシャル日本海軍 400時間の証言」を見る。2009年8月に放送された番組。1時間番組×3回で計三時間あったのだが、面白い内容だったので一気に見てしまった。海軍兵学校を卒業したかつてのエリート軍人たちが、戦後30年以上経ってから「反省会」ということで、10年以上、延べ130回以上にわたって秘密裡に月に一度集まっていたそうだ。もともと非公開だったのだが、2008年にその「反省会」を記録したカセットテープの存在が明らかになり、制作されたのがこの「日本海軍 400時間の証言」というわけだ。

不勉強で初めて知ったのだが、東京裁判A級戦犯となった海軍関係者のうち、死刑になった人間は一人もおらず(海軍大臣だった嶋田繁太郎終身刑、のちに釈放)、その背後では、海軍軍令部の元参謀たちが、A級戦犯となった海軍トップを守るため、動いていたというのは驚きだった。海軍関係者でもB、C級戦犯として死刑になった人達はいたのだが(捕虜を処刑した現場の下士官等)、この証言を聞いている限りでは、彼らは上層部を守るための画策による犠牲者といえるだろう。そもそも、組織(海軍)の上層部を守るために画策をする時点で、組織に毒されていると言わざるを得ず、本当の意味での「反省」がそこにあったのか甚だ疑問だ。勉強のできるエリート軍人たちの集まりだったのだろうが、その多くは「人の道」よりも「組織の論理」を優先させてしまう小役人として振舞っていたのではないか。反省会の証言を聞いていると、ときおり「エルサレムアイヒマン」のにおいを感じた。それこそが、この「反省会」が後世に残してくれたものなのかもしれない。